繰上返済とは?「期間短縮型」と「返済額軽減型」を解説

住宅ローンとは何でしょう?

一戸建て、マンションを問わず「我が家」を持ちたいという願いは多くの人が持っています。そして、その願いを実現しようとするとき、まず頭に浮かぶのが「住宅ローン」でしょう。

住宅ローンは、言うまでもなく「我が家」を手に入れるためにお金を借りること、それを返していくこと、この2つを含んでいますが、ともすれば、その返済は可能か、あるいは、より有利な条件で借りることはできないか、といったことに考えが集中しがちです。しかし、その前に住宅ローンとは何かを明確にしてみましょう。

「人生の3大資金」という言葉があります。ひとつは「住宅資金」、もうひとつは「教育資金」、そして最後に「老後資金」、この3つをさす言葉です。住宅ローンは人生に深く関わるものなのです。住宅ローンを考える際、まず、この点をしっかり捉えておく必要があります。 

返済総額を減らす繰上げ返済

住宅ローンは、完済時の年齢を75~80歳として設定する場合が多いようです。そのため、多くの金融機関が最初に私たちに提示するプランは、返済期間35年となっています。

もちろん、希望すれば「35年を30年に」あるいは「25年に」と、自分の希望通りに設定できます。

返済期間が長ければ月々の返済額は低くなり、返済期間が短ければ月々の返済額は高くなります。この月々の返済額を考える際、頭に入れておきたいものに「繰上げ返済」があります。

「繰り上げ返済」は、まとまったお金ができた場合に、月々の返済に加えて、ローンの一部を返済することをいいます。ポイントとなるのは、繰上げ返済で返すお金はすべて元金の返済にあてられるという点です。

つまり、繰上げ返済を行うことで元金が減り、そのため、元金に対してかかる利息が減り、結果として返済総額を減らすことができるわけです。

ふたつのタイプを覚えておこう

繰上げ返済には2つのタイプがあります。「返済額軽減型」と「期間短縮型」です。

「返済額軽減型」は、返済期間は変えずに月々の返済額を下げるものです。たとえば、住宅ローンの返済と子どもの教育費が重なって家計が苦しくなる、共働きの奥さんが仕事をやめて家計がピンチになりそうだ、といった際、家計を安定させるのに効果的です。

「期間短縮型」は、月々の返済額はこれまでと変わりませんが、返済期間が短くなる分、支払う利息分が少なくなります。「返済額軽減型」より利息軽減効果が大きくなります。

どちらを選ぶかはケース・バイ・ケースですが、住宅ローンが始まった直後から、この繰上げ返済を頭に入れておくことは、住宅ローンとかしこくつきあうために有効な方法です。

人生の長い期間を通して続く住宅ローン、かしこくつきあっていきたいものですね。


三木ファイナンシャル・プランナー事務所


三木ファイナンシャルプランナー事務所 【香川県】

香川県丸亀市にてファイナンシャル・プランナーとして活動しております。 独立系ファイナンシャルプランナーは保険会社、金融機関などに所属せず、公正中立な立場でお客様の視点にたち、お客様と一緒に考え、アドバイスを行い、夢を実現させるお手伝いをする「生活設計アドバイザー」です。